WEB江戸しぐさ

「NIKOR」第30号

「お目見えしぐさ」と「あと引きしぐさ」

 「江戸しぐさから新潟しぐさ」で“お目見えしぐさ”をいたしましてから、このコーナーは三十回を迎えることができました。
この間に「ニコルを見ていますよ、この間は“喧嘩しぐさ“でしたね」「江戸の人たちは奥が深いですね」などと言葉をかけていただきました。皆さまにご覧になっていただいていることが有難く、感謝の気持ちでいっぱいです。
 そのお礼に二つのしぐさをお届けいたしましょう。
感性の優れた江戸の人たちも初対面のときの第一印象を大切にしました。人様にお目にかかるときは準備を万端に整え、謙虚にありのままを見てもらうことに気配りすることが「お目見えしぐさ」。それならお別れのときも「また会いたいなぁ。もう一回お話がしたいなぁ」と、相手の心に余韻が残るようなしぐさが“あと引きしぐさ”です。
 お別れのあいさつが終わって歩き出したお客さまの背中に、心を込めた眼差しを注いでお見送りをすると、その眼差しを感じて振り返ったお客様と、もう一回あいさつを交わしてなごりを惜しむ。こんな場面をこれからも大切にしたいものですね。
 江戸商人の繁盛しぐさから生まれたという江戸しぐさは“日本人しぐさ”だと思っています。未来をつくる子供たちにつなげたいものです。

新潟しぐさ研究会代表
(株)モアクリエイション 代表取締役
柴田 光栄

●PROFILE

新潟商業短期大学部卒業。地方銀行を結婚退職後、新潟商工会議所に入所。
中小企業相談所の経営指導員として、中小企業の指導、育成業務を担当。
昭和56年独立し、平成2年に株式会社モアクリエイションを設立、代表取締役として現在に至る。著書に三五館「江戸しぐさ入門(マンガ版)」など。
»株式会社モアクリエイション ホームページ
»新潟江戸しぐさ研究会 ホームページ

参考文献

「江戸の繁盛しぐさ
こうして江戸っ子になった」
越川禮子著(日本経済新聞社)

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